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東部学区PTA合同研修会で工藤先生のお話を聞きました

 10月17日、今年度の東部学区PTA合同研修会が、南平田小を会場にして行われました。小中一貫教育を行っている本学区では、4年前からPTA研修会も小中合同で行っています。
 今年度の講師は、横浜創英中学・高等学校校長の工藤勇一先生。工藤先生は、鶴岡市の出身で初任地が東部中の前身である松山中だったこともあって本学区とは縁の深い先生です。保護者の皆さんの中にも、工藤先生の教え子だという方もたくさんいらっしゃるようです。そんな縁もあり、本当にお忙しい工藤先生にご無理をお願いし、今回の講演が実現できました。

 講演テーマは「自律する子どもの育て方」。本学区の小中一貫教育のキーワードは「自律・尊重・創造」であり、学区全体でも「自律」を一番のポイントにしています。

 講演では、社会の変化と教育のあるべき姿、最大の問題は手段の目的化であること、自律する力を育てるには、対立を対話で解決するスキル、子どもへの関わり方を変える方法という項目を、多くのデータや資料・幅広い知見をもとに、わかりやすくお話ししていただきました。
 
 講演の最後には、南平田小PTA会長の齋藤さんより謝辞が述べられましたが、齋藤さんは松山中の1年生だった時に工藤先生が担任だったとのことで、画面越しではありましたが和やかな対面となっていました。

 保護者の皆さんにとっては、工藤先生のお話しを直接お聞きする機会はあまりなかったかと思いますが、講演の最後に「子どもへの関わり方を変える方法」として、工藤先生から3つのルールをお聞きしたことが特に印象に残ったとのことです。
子どもへの関わり方を変える方法』
 ルール➀ よいアプローチは続け、ダメなものは辞める。

  子どもに対して何らかの言葉がけをしたとき、よい反応が返ってきたらそれを続けること、逆に反応が良くない時は、別の対応(言葉がけ、態度等)に変えることが大事。
 ルール② 「3つの言葉がけ」で自己決定を繰り返させる。
  自分のことを自分で決めるという自己決定(当事者意識)をさせていくことが自己肯定感につながる。そのためには、あれしろ・これしろという指示をしない。代わりに、次の3つの言葉がけをしていくとよい。
  ・どうしたの?
  ・どうしたいの?
  ・支援してほしいことは何?
 ルール③ チームで褒めて心理的安心感を与える。
  「お母さんが褒めてたよ!」という形で、他の人を引き合いに出して褒めると、自分の周りにいる人達が自分のよいところを認めてくれているんだなと子どもに感じさせることができる。それが子どもにとって心理的な安心感をもたらす。

 上記のようなお話しは、工藤先生が出されているたくさんのご著書の中でも触れられていますので、興味をもった方はぜひ一度ご覧になってみてください。
 【保護者の皆さんや学校関係者にオススメの工藤先生のご著書】
  「自律する子の育て方」SB新書
  「子どもが生きる力をつけるために親ができること」かんき出版
  「子どもたちに民主主義を教えよう」あさま社
  「学校ってなんだ!」講談社
             他、多数の書籍があります。