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デジタルシティズンシップ教育

 11月14日、一般社団法人メディア教育研究室 代表理事の今度珠美さんを講師にお迎えして、2年生対象にデジタルシティズンシップ教育を行いました。

 「デジタルシティズンシップ教育」という言葉を始めて聞くという方も多いかもしれませんので、noteクリエイターKaz-Lab(はやしかずま研究室)
さんの記事(2022年12月3日)を引用させて頂いて、少し紹介します。

1人1台端末時代に求められる、デジタル・シティズンシップ教育って何?

 デジタル・シティズンシップ教育は、「テクノロジーの善き使い手となる学び」である。ただし、この学びは自分のことだけに留まらず、情報社会を構築する善き市民となる学びである。「構築する」が大切なキーワードであり、情報の消費者に留まらず、創造者になることが求められる。
 「社会を構築する」とは、デジタル・シティズンシップ教育は、自分事だけではない、公共の学びであることを示す。

 もっと分かりやすい表現が無いかと模索したところ、小学校家庭科の調理実習の事前指導に見立ててみたい。

 調理実習の事前指導で、包丁の扱い方を指導されるかと思う。多くの先生は、包丁を安全に使えるように指導する。その際、どうやったら安全に使えるのかを児童に問い掛けるかと思う。すると、児童から、「添える手を猫の手にする」とか、「包丁を使うときには目を離さない」などの答えが返ってくる。
 包丁を安全に使えるように指導することはとても大切なことですが、それ以上に大切なのは、「その道具を使って、どのように調理し、どのように周りの人や自分自身を喜ばせるのか」である。つまり、ここでの本質的な目的・問い掛けは、道具を上手に活用することで得られるメリットまで考えさせることである。道具を安全に使えることは当然踏まえておく話であり、そこをゴールにしてはならない。

 さて、ここで包丁を端末に置き換えてみる。

 すると、端末も安全利用を前提にして上で、その本質的な部分である、テクノロジーや情報を生かして考えを生み出し、社会や自身の生活をよりよくする知識やスキルの育成と置き換えることができる。

 端末の活用を目的にしてはならず、端末の活用においてどのようなウェルビーイングをもたらすことができるのか、そこがデジタル・シティズンシップ教育の本質であることが見えてくる。

<参考文献>
〇 デジタル・シティズンシップ コンピュータ1人1台時代の善き使い手をめざす学び 坂本旬、芳賀高洋、豊福晋平、今度珠美、林一真 2020.12 大月書店
〇 デジタル・シティズンシップ+ やってみよう!創ろう!善きデジタル市民への学び 坂本旬、豊福晋平、今度珠美、林一真、平井聡一郎、芳賀高洋、阿部和広、我妻潤子、たきりょうこ(漫画) 2022.4.20 大月書店

 以上が、Kaz-Lab(はやしかずま研究室)さんの記事です。

 「皆さんに読んで欲しい記事の紹介」コーナーにも、デジタルシティズンシップ教育についての記事を紹介していますので、合わせてご覧ください。

 SNSを使いこなすことはこれからの社会を生きていくためには、必須となります。SNSとどう向き合えばいいのか、どう行動すればいいのか、SNS上での行動の善悪を自分で判断し行動できる力を身につけることを目的としているのが、デジタルシティズンシップ教育です。安全かつ責任ある行動を取るための理由と方法を学び、法的・倫理的にふるまう能力とスキルを育成することを目指して、今回の授業を企画しました。

 デジタルシティズンシップ教育は、PISAテスト(国際学習到着度テスト)で有名なOECDも、その必要性を提唱しています。インターネット環境では、子どもが被害に合うだけでなく、加害者になる可能性も大きいです。ルールや規制だけでなく、判断や自律に重きをおくデジタルシティズンシップ教育の必要性は今後ますます大きくなっていくと思います。子どもたちと共に、インターネットで広がる可能性について考えながら、その仕組みと枠組についての理解を促し、子どもをコンピューターの善き使い手に育てていきたいと感じています。


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